想定利用事例
HISUIデータ等のハイパースペクトルデータの利用実証の結果について、ここに想定利用事例として掲載します。
HISUIデータを使った利用実証
HISUIプロジェクトでは、HISUIデータの利用について実証しています。
その実証の成果について、ここに利用事例として掲載します。
プラスチックの識別
プラスチックは、その種類によって特定の波長のスペクトルが異なるので、それを解析する事によってプラスチックの種類を識別することができます。
HISUIはプラスチックを識別するのに必要な波長をカバーしていて、かつその波長帯において連続的な波長のデータを持っていますので、HISUIデータからプラスチックの種別の識別が可能かどうかを実証しました。その結果を掲載します。
比較的広い100m程度以上の規模で存在する、ソーラーパネル・人工芝グラウンド・プラスチックハウスについて、識別することができています。
小麦の収量の推定
小麦の収量の推定については、仮想HISUIデータ(航空機ハイパースペクトルデータ等)を利用して、利用実証を実施しています。
事例6 小麦の収量・品質・作付け状況を知りたいを参照
ここでは実際のHISUIデータを使って、小麦の収量予測について同等の結果が得られるか実証を実施した結果を掲載します。
この小麦の収量予測の結果は、現地の生育状況の傾向と合致していることを確認しました。
金属鉱物資源の探査
米国ネバダ州のCuprite地域は、金属鉱物資源の探査において指針となる鉱物(指標鉱物)が多様に分布しており、
過去より多くの衛星画像データや航空機画像データにおいて、指標鉱物の識別の実証サイトとして用いられてきました。
そこでHISUIデータにおいても、本地域を対象に、指標鉱物の識別を実証しました。
ここではそのような鉱物の一つ、カオリナイトの識別の実証結果を掲載しています。
単なる分布だけに止まらず、その含有率まで把握できるという、ハイパースペクトルならではの大変良好な実証結果が得られています。
レアアースの探査
レアアース資源は近年において益々その重要性が高まっていますが、稀少なためその探査は世界的な課題となっています。
磁石などの素材として重要であるネオジムなどは、VNIRの波長に幅の狭いスペクトルの吸収を有していることが特徴で、
HISUIのようなハイパースペクトルデータにおいては、このような幅の狭いスペクトル吸収を把握することが可能です。
そこでHISUIデータにより、抽出を試みた結果を掲載します。
このように詳細に検出できており、良好な実証結果と考えられます。
水深の計測
水深の計測については、仮想HISUIデータ(航空機ハイパースペクトルデータ等)を利用して、利用実証を実施しています。
事例15 沿岸部の水深を把握したいを参照
ここでは実際のHISUIデータを使って、水深の計測について同等の結果が得られるか実証を実施した結果を掲載します。
HISUIデータでも良好な実証結果が得られる事が確認できました。
温室効果ガスの検知
二酸化炭素やメタンなどの気体には、スペクトルの吸収帯があります。
しかしながら吸収帯の幅は非常に狭いため、波長分解能が高くないと検出することができません。
そこで、HISUIの高い波長分解能による二酸化炭素の検出について実証しました。その結果を掲載します。
その結果、工場の煙突から排出される二酸化炭素の検出に成功しています。
石油・ガス資源の探査
石油・ガス資源の探査において、判断指標となる鉱物があります。
その鉱物の存在の有無によって、石油が存在する可能性が高いのか、天然ガスが存在する可能性が高いのか、あるいはどちらも可能性が低いのか、この判断材料の一つになります。
そこで、HISUIデータを利用して、その判断指標となる鉱物を検出し、その分布を把握することを目的に実証しました。
判断指標となる鉱物であるMontmorillonite・Illiteの分布を把握することに成功しました。
仮想HISUIデータによる利用実証
HISUIプロジェクトでは、HISUIが運用される事前にも仮想HISUIデータ(航空機ハイパースペクトルデータ等)を利用して、利用実証を実施しています。
その実証の成果について、ここに利用事例として掲載します。