観測計画 概要

HISUIでは、限られた観測リソースで、様々なユーザからの観測要求を最大限に満たすように、観測計画を立案します。
また観測データの処理が行われた後に、その雲量や画質等を評価し、再観測が必要と判断された場合には、次の機会に観測を行うように観測計画を調整します。

長期観測計画

HISUIの観測計画においては、プロジェクトに必要なサイトおよび研究公募により個々の研究者から受け付けたサイトを観測する実証観測、広域な資源探査有望地域を観測する優先地域観測、その他の陸域・浅海域を観測する全陸域観測と分類して、限られた観測リソースを適切に配分しています。

Regional Monitoring (RM)
実証観測 (指定された場所を、定期的に観測する。)
Priority Mapping (PM)
優先地域観測 (指定された広域を、優先的に観測する。)
Global Mapping (GM)
全陸域観測 (PMとRMの観測の計画後に残ったリソースを使って、陸域と浅海域をグローバルに観測する。)

このような観測方針に基づいて、長期観測シミュレーションを入念に実施し、計画を策定していきます。

長期観測シミュレーション

HISUIでは、過去の衛星観測による全球雲分布データを利用して、 1年以上の期間の観測シミュレーション (長期観測シミュレーション) を行います。 その結果に基づき、HISUI運用の概略方針やそのために必要なリソース量 (観測時間、データダウンリンク量等) を算出します。

長期観測シミュレーションの例 (右図)

右図は3年間の運用期間を想定して実施した長期観測シミュレーションの結果です。 黒色の地域は観測されなかった、白色の地域は被雲のデータしか観測されなかった、その他の色は、雲なしのデータが何回観測されているか、をそれぞれ示しています。

この結果により、HISUIの運用においては、優先観測の90%以上、全球観測の70%以上の地域において、被雲のない観測データを取得することを推定してます。

長期観測シミュレーションの例